柏島魚類データベース

Parapercis snyderi Jordan and Starks, 1905 コウライトラギス

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属名 Parapercis トラギス属
学名 Parapercis snyderi
和名コウライトラギス
記載 Jordan and Starks, 1905
サイズ 全長 12cm
説明体は円筒形でやや肥大する。背鰭は5棘21軟条、臀鰭1棘16〜18軟条。背鰭の棘条部と軟条部との間に欠刻がある。尾鰭基底に2暗色斑があり、体背側に3個の大きな暗色斑があることで他種と区別される。
分布浅海砂礫域。千葉県館山湾〜九州南岸の太平洋沿岸、島根県隠岐、九州北・西岸、瀬戸内海、屋久島、慶良間諸島;朝鮮半島南岸、台湾、東沙群島、香港、ベトナム、インドネシア、ニューギニア島、ニューカレドニア、オーストラリア北岸・西岸、アンダマン海。
生活史西日本各地で一年中見られる小型の底生魚である。雌性先熟型の性転換を行い、生まれて1〜2年は雌として繁殖し、その後は雄として繁殖することが報告されている。5〜9月の繁殖期になると雄は自分の縄張りで1〜5尾の雌を取り囲むハーレムを形成し、それを長期にわたって維持する。繁殖期間中、産卵はほぼ毎日行われ、日没の1時間程度前になると、雄はハーレム内の雌に頻繁に接近し、求愛行動を行う。求愛が受け入れられると雄と雌はともに海底から約50cmの高さまで上昇し、放卵・放精を行う。また、縄張りの近くに潜んでいた雄が産卵活動中に割り込んできて、放精して逃げる”ストリーキング”や、ハーレムの雄が他の雄に産卵に割り込まれないように産卵時とよく似た行動(ジャンプ)を頻繁に行い、ストリーキングしようとする雄をだます”シグナルジャンプ”と呼ばれる行動をするなど、生態について興味ある報告もされている。
参照