柏島魚類データベース

Upeneus japonicus ( Houttuyn, 1782 ) ヒメジ

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属名 Upeneus ヒメジ属
学名 Upeneus japonicus
和名ヒメジ
記載 ( Houttuyn, 1782 )
サイズ 全長 18cm
説明ヒメジ属Upeneusは歯が絨毛状で、両顎の他に前鋤骨や口蓋骨にもあること、第2背鰭と臀鰭の基底前半が小さな鱗で覆われること、側線鱗が31〜41枚であることによって、ヒメジ科の他の属から区別される。ヒメジは背鰭棘が7本であることで、8本ある同属の他種と区別できる。眼前鱗があるのはヨメヒメジと本種のみ。体は赤く、尾鰭の上葉に2〜4本の赤色帯がある。尾鰭や背鰭の縦帯が赤色なのは本種の特徴で、他のヒメジ類では暗褐色〜黒色である。髭は黄色。腹膜は褐色〜暗褐色。一般にヒメジ類は砂の上で休んでいる時や夜間は普段と色彩や斑紋がが著しく異なることが多い。ヒメジではやや不明瞭な3〜4の赤色の横帯が現れる。このときは赤味が強くなり、赤白のまだら模様になることもある。
分布水深35〜160mの沿岸や砂泥底。北海道〜九州南岸の太平洋沿岸、北海道〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、瀬戸内海、東シナ海大陸棚域、琉球列島(少ない)、小笠原諸島(稀);朝鮮半島西岸南部・南岸、済州島、台湾、福建省・広東省、海南島、ピーター大帝湾(稀)。
生活史ヒメジ属のものは砂底へ依存度が高く、髭で砂を掘りながら移動し、場所を変える時も海底からあまり離れない。ヒメジは、小石または貝類などの混じった、やや粗めの砂地を好み、コエビ類、ヨコエビ類などの甲殻類を主に捕食している。稚魚は沿岸各地の表層に5〜12月に出現する。体長35cm位で底生生活に移る。
参照