柏島魚類データベース

Parapristipoma trilineatum ( Thunberg, 1793 ) イサキ

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属名 Parapristipoma イサキ属
学名 Parapristipoma trilineatum
和名イサキ
記載 ( Thunberg, 1793 )
サイズ 全長 40cm
説明体は細長に紡錘形で、わずかに側偏する。尾鰭後縁は二叉に湾入する。鰓条骨は7本で、口唇は薄い。主上顎骨の露出部に鱗があること、下顎縫合部に2対の小孔があること及び眼の下縁が吻端より下方に位置するのがこの種の特徴である。小櫛鱗で体はざらざらしている。体長20cmぐらいまでの幼魚では、体に3条の幅広い暗褐色縦帯が直走するが、成長に伴って薄くなり、24cm以上では消失する。種名はこの3条の縦帯を意味する。幼魚の地肌は黄色味が強く、黒と黄色のコントラストが美しい縞模様を形成する。背鰭13〜14棘17〜19軟条、臀鰭3棘8軟条、側線鱗数55〜56枚。
分布浅海岩礁域。新潟県〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、瀬戸内海、伊豆諸島、宮崎県〜九州南岸の太平洋沿岸、屋久島、東シナ海大陸棚域;朝鮮半島南岸、済州島、台湾、福建省・広東省。
生活史産卵期は南で5〜6月、北で6〜8月とわずかに遅い。三浦半島で雄は6月末に生殖腺指数が1.3余りで成熟するが、4歳で90%余りが放精する。抱卵数は尾叉長20cmで約4万粒、30cmで120万粒と算定された。産卵水温は23〜28℃である。卵は直径0.82〜0.92mmの油球1個をもつ分離浮性卵。23℃の水温で27時間で孵化する。孵化仔魚は全長1.61〜2.04mm。満1年で尾叉長12cm、4年で27cmに成長する。成魚は小型の魚類や甲殻類を補食する。イサキの稚魚は内湾の水深5〜10mくらいのアマモ藻場あるいは海藻の多い岩礁域と砂底の境界線を群泳している。成魚は昼夜による垂直運動が見られ、昼間は沿岸のやや深い海藻の多い海底に潜み、夜間は海面近くまで浮上して摂餌活動をする。
参照