柏島魚類データベース

Trachurus japonicus Temminck and Schlegel, 1844 マアジ

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属名 Trachurus マアジ属
学名 Trachurus japonicus
和名マアジ
記載 Temminck and Schlegel, 1844
サイズ 全長 30cm
説明体は細長く側扁する。背方は暗青褐色から黄褐色、腹方は銀白色。体に数条の暗色横帯が出ることもある。一般に瀬付きのものほど体高が高く、黄色みが強い。背鰭8ー1棘30〜35軟条、臀鰭2ー1棘26〜30軟条。稜鱗が側線の全域にあることによってムロアジ属各種やメアジなどと区別できる。
分布大陸棚域を含む沖合〜沿岸の中・下層。小笠原諸島(少ない)、北海道全沿岸〜九州南岸の日本海・東シナ海・太平洋沿岸、瀬戸内海、屋久島、東シナ海大陸棚域、沖縄島;黄海、渤海、朝鮮半島全沿岸、台湾、中国東シナ海・南シナ海沿岸、海南島、ピーター大帝湾。
生活史産卵は東北以南の各地で、九州南方では冬から春に、西日本では春に、東日本では春から夏にかけて行われるが、九州〜東シナ海にかけての海域が種産卵場と考えられている。卵は直径0.8〜0.9mmの球形分離浮遊卵で、40時間程度で孵化する。孵化仔魚は全長2.5mm程度、表層で生活し、海流に乗って移送され、稚魚になる。稚魚は流れ藻について分散することもある。成魚は春に北上し秋に南下する、季節的な南北回遊を行う。その他、定着性にの強い瀬付き群も存在する。また、本種は回遊経路などが異なる地域群がいくつか知られており、さらに同一地域でも春産卵群と夏産卵群が混在している。これらはそれぞれ異なった形質をもち、生態学的にも差が見られるが、遺伝子的にはほとんど相違がないと考えられている。1歳で15〜18cm、2歳で26cm、3歳で30cm前後に成長する。肉食性で、仔稚魚はプランクトン甲殻類が主餌料であるが、その後魚類仔魚が多くなり徐々に魚食性が強まる。成魚ではイワシ類や、キビナゴ、オキアミ類、プランクトン甲殻類、イカ類などを捕食する。昼行性で、摂餌は主に明け方と日没直後に活発になる。
参照