柏島魚類データベース

Seriola quinqueradiata Temminck and Schlegel, 1845 ブリ

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属名 Seriola ブリ属
学名 Seriola quinqueradiata
和名ブリ
記載 Temminck and Schlegel, 1845
サイズ 全長 100cm
説明体はやや細長く紡錘形で太い。背方は青緑色、腹方は銀白色。眼を通る黄色〜黄緑縦帯がある。背鰭5〜6ー1棘29〜36軟条、臀鰭2ー1棘17〜22軟条。稜鱗はない。同属のカンパチやヒレナガカンパチとは眼を通る暗色斜帯がないことで、また体形がよく類似したヒラマサとは上顎上後端が角張ること、胸鰭と臀鰭はほぼ同長であることによって区別できる。
分布沿岸の中・下層。小笠原諸島(少ない)。北海道全沿岸〜九州南岸の日本海・東シナ海・太平洋沿岸、屋久島、瀬戸内海、沖縄県(稀);朝鮮半島南岸・東岸、済州島、千島列島南部の太平洋沿岸、ピーター大帝湾。
生活史産卵は太平洋沿岸では房総半島以南、日本海側では能登半島以南で、2〜6月にかけて行われる。卵は直径1.2〜1.4mmの球形分離浮遊卵で、48時間程度で孵化する。孵化した仔魚は表層で生活し、稚魚になり、流れ藻について生活するようになる。この時期をモジャコと呼び、養殖用の種苗とされる。夏に流れ藻を離れ、湾内で生活し、秋に外海に出、回遊生活に入る。回遊経路はいくつかあるが、一般に秋から冬にかけて南下し、春から夏にかけて北上する。若齢魚は回遊範囲が比較的狭く、高齢魚ほど広くなる。成長はよく1歳で23cm、2歳で50cm、3歳で65cm、4歳で75cm前後に成長する。肉食性で、8cmまではプランクトン甲殻類が主食であるが、その後魚類稚仔魚が多くなり、13cm程度でほぼ魚食性となる。若魚はイワシ類、アジ類、サバ類、イカ類などの浮魚を多く捕食するし、成魚ではこれら以外にもイサキやタイ類などの底魚も多く捕食する。
参照