柏島魚類データベース

Sebastes inermis Cuvier, 1829 メバル

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属名 Sebastes メバル属
学名 Sebastes inermis
和名メバル
記載 Cuvier, 1829
サイズ 全長 18cm
説明メバル属には頬に棘がないこと、背鰭が13〜16棘(13のものが多い)であることで他のカサゴ科と区別できる卵胎生魚で、日本近海に26種、米太平洋岸に62種以上、南米太平洋岸に2、3種、北大西洋に約5種、南太平洋岸に1種が分布する。本種は背鰭13棘13〜16(13〜15が多)軟条、臀鰭3棘6〜9(7〜8が多い)軟条、胸鰭15〜18(16〜17が多い)軟条、臀鰭1棘5軟条。色彩に変異がある。涙骨の下縁に後下方を向く鋭い2棘があることはウスメバル、トゴットメバルと共通。ただし、メバルは体側の5本の暗色帯が不明瞭なことで、側線有孔鱗数がやや少ないことで容易に区別できる。
分布沿岸のガラモ場・アマモ場。北海道〜長崎県の日本海沿岸、岩手県、相模湾〜紀伊水道の太平洋沿岸、瀬戸内海東部、宮崎県;朝鮮半島南東岸、済州島。
生活史卵胎生。性比は、1歳では雌雄同数、2歳以降雌の割合が増加し、5歳では9割近くが雌。2歳の一部が、3歳でほとんどが成熟する。抱卵数は2歳魚で5000〜9000、3歳で約3万、高齢魚で8万5000粒。精巣は11月下旬〜12月上旬に、卵巣は12月〜1月に完熟する。11月頃に交尾し、卵の成熟を待って受精する。12〜2月に全長4〜4.7mmの仔魚を産む。体は細長く、卵黄はほとんど吸収されている。全長6〜10mmで左右の頭頂骨と、前鰓蓋骨に強い棘が生じる。浮遊期は水深10m前後に生息し、2月〜4月に内湾に移動する。10〜30mmになると体高が大きくなる。3〜5月に30〜60mmとなって藻場で定着生活を送る。6月に5〜6cmになる。この頃、海藻の流出とともに深みの岩場やアラメなどの海藻帯に移る。秋季、大型海藻が生長すると浅い海藻帯に移動し、水温が10度以下になると深みで越冬する。1歳で9cm、2歳で13cm3,3歳で16cm、5歳で19cm前後になる。
参照